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世の中の理論について解説する「世界の理論ブログ」です。 哲学・心理学・社会学・スピリチュアルなど様々な理論を簡単に分かりやすく説明していきます。 当ブログで、使える知識・教養をどんどん吸収していってください!

【医学】「プラシーボ効果」を分かりやすく解説!

プラシーボ効果」とは?

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理論名:プラシーボ効果プラセボ効果、偽薬効果とも言う)
提唱者: ヘンリー・ビーチャー
理論カテゴリー:医学

 

理論の要約

薬ではないものでも、薬と信じ込むと薬の効果が出てしまう

提唱者

名前:ヘンリー・ビーチャー
性別:男性
国籍:アメリ
学問区分:麻酔科医、医療倫理学
 1955年にヘンリー・ビーチャーによって「プラシーボ効果」の最初の研究結果が報告されました。 
 
プラシーボ効果」の「プラシーボ」あるいは「プラセボ」は、ラテン語の「placēbō [plakeːboː] プラケーボー」に由来します。
 
「placēbō [plakeːboː] プラケーボー」とは、「喜ばせる」という意味です。 「プラシーボ効果」は、薬だけでなく、手術にも適用される概念です。 

「ノーシーボ効果」とは?

プラシーボ効果」は薬の効能が偽薬でも現れることを指して言われる概念ですが、偽薬を処方する時、医師が副作用を説明すると、偽薬でも説明通りの副作用が現われることもあるようです。
 
これを「ノーシーボ効果(ノセボ効果)」と言います。 

プラシーボ効果」が現われた症例(例)

参考

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【心理学】「フォールス・コンセンサス効果」を分かりやすく解説!

「フォールス・コンセンサス効果」とは?

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理論名:フォールス・コンセンサス効果(偽の合意効果、総意誤認効果とも言う)
提唱者:リー・ロスら
理論カテゴリー:社会心理学

理論の要約

無意識に自分の考えが常に多数派と同じだと考えてしまう心理のこと

提唱者

名前:リー・ロス
性別:男性
国籍:アメリ
学問区分:心理学者

具体的な事例

A・Bの選択肢を提示し、被験者にどちらかを選択させる

 ↓

被験者に質問をする

「他の人ならどちらを選ぶか?」

 ↓

Aの被験者も、Bの被験者も、他人はどちらも自分と同じものを選ぶだろうと答えた人の方が多かった。

 

Aの被験者も、Bの被験者も、他人はどちらも自分と同じものを選ぶだろうと答えた人の方が多かった。

 

 「フォールス・コンセンサス効果」は、認知心理学社会心理学でよく取り上げられる「認知バイアス」という概念と似ています。

 

認知バイアス」も自分の思い込みだけで、誤った考え方を考えてしまう認知的な機制です。

参考

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【経済学】「パレートの法則」を分かりやすく解説!

パレートの法則」とは?

 

理論名:パレートの法則(2対8の法則、80:20の法則、ばらつきの法則とも言う)
理論カテゴリー:経済学

 

理論の要約

全体の数値の8割は、少数=2割によって生み出されているという法則

提唱者

性別:男性
国籍:イタリア
学問区分:経済学者

 

パレートの法則」は、パレートが発見した「べき乗測」です。(「べき乗測」については参考URLをご覧ください)

数理経済学における統計分析により、社会での所得の不均衡を明らかにした法則と言われますが、さまざまな領域で応用されています。

パレートの法則」を応用した具体的な分布例

・利益

社員の20%が利益の80%を稼いでいる

 

・売上

商品の20%が売上の80%を占めている

 

・成果

仕事の20%が成果の80%をもたらす

 

パレートの法則」への批判

パレートの法則が証明した事実とは違い)都市部などの人口が密集したところでは、所得の格差は一定ではなく拡大する
 
所得分布の集中を計測するためには、パレートの方法では人数と所得総額のデータが不足しており、「パレートの法則」は妥当ではない
 

参考

 

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【犯罪学】「割れ窓理論」を分かりやすく解説!

割れ窓理論」とは?

理論名:割れ窓理論破れ窓理論、壊れ窓理論とも言う)
提唱者:ジョージ・ケリング
理論カテゴリー:環境犯罪学

理論の要約

小さな犯罪を徹底的に取り締まり、凶悪犯罪や重大犯罪を抑止することができるという理論

提唱者

名前:ジョージ・ケリング
性別:男性
国籍:アメリ
学問区分:犯罪学者

理論までの前段階

1969年

心理学者であるフィリップ・ジンバルドによる「匿名状態にある人間の行動特性の実験

検証結果:

人間の匿名性が保証+責任の分散という状態

⇒人間の「自分を規律する」という意識が低下し、情緒的・衝動的な行動をしてしまうと同時に、周囲の人間たちにそのような意識が影響しやすくなってしまう。

1972年

アメリカ警察財団が警察職員の徒歩パトロール強化による犯罪抑止効果を実験

検証結果:

犯罪発生率は低下しなかったが、住民の「体感治安」が向上。

 

1982年

ジョージ・ケリング、ジェイムズ・ウィルソンが上記2つの実験結果を踏まえた「割れ窓理論」を発表

 

 

そもそも「割れ窓」という言葉はなぜ出てきたのでしょうか。それはこの理論が想定する設定に由来します。

窓が割れていると、治安に対する意識が低いと思われる

  ↓

ポイ捨てや盗難などの軽犯罪が増える

  ↓

住民のモラル低下・治安意識のさらなる悪化

  ↓

凶悪犯罪・重大犯罪の頻発

という流れを「割れ窓理論」は想定しています。

割れ窓理論」を使った具体的な事例は?

1994年
割れ窓理論」に基づいたニューヨーク市の治安回復を宣言し、就任から5年間で犯罪の認知件数が激減した。
殺人-67.5%減
強盗-54.2%減
婦女暴行-27.4%減
  • 札幌/日本

2001年

札幌中央署が割れ窓理論を援用して、北海道最大の歓楽街であるすすきのの違反駐車の取り締まり・街頭パトロールを強化。

路上駐車-3分の1以下に減

犯罪-2年間で15%減

その他、日本の山梨県警察のHPでは、自主防犯ボランティア支援情報のページに「割れ窓理論」の解説を掲載しています。

www.pref.yamanashi.jp

参考

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